天使の溜息ブログ

日常をちょっぴり豊かに

素晴らしき荻上直子の世界

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以前のブログでも小林聡美作品が好きだと、

言ってきたが、特にお気に入りは「かもめ食堂」や「めがね」という作品である。

そしてその作品達を生み出しているのが監督、

荻上直子である。

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彼女の世界観というのか、作風というのか、

まあとにかく心地良いのである。

荻上作品は「大きな出来事」は起こらない。

ただし日常の中にあるささやかな「非日常」を淡々と紡いでいくといった感じである。

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その世界観を映像として具現化していくのが、

女優小林聡美もたいまさこなどのレギュラーメンバー達なのである。

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私は監督、荻上直子作品の中に「人が存在する価値」を見いだす。

どんな人間であろうと、その人がこの世に存在する価値があり、人生を楽しむ価値があるというメッセージを受け取る。

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何気ない生活の中で出会う人々との会話、

日々の食卓風景、

いつもの景色………

どの作品も「あなたの生きる世界はこんなにも素晴らしいですよ」と言ってくれているように思う。

だからこそ、グッと心に刺さり涙が出てしまう。

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コミカルでシニカルでロマンチックでセンシティブ。

それが荻上直子作品たちなのである。

そして先日、待望の荻上直子監督の新作、

「川っぺりムコリッタ」を拝観してきた。

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いつもの俳優陣ではなかったが、実に「有意義な映画」であった。

松山ケンイチムロツヨシ満島ひかりなど、

個性派俳優達の「個性を抑え」た演技に胸を打つ。

今回の作品撮影に際して、荻上直子は俳優陣に「やり過ぎ」や「個性」を抑えるように演出したという。

一見、のんびり楽しく暮らす人々であって、

各々が抱える「苦悩や葛藤」は誰にもわからない。

なぜならそういった喜怒哀楽がその人の人生を形作っているのだから。

出演者たちの「抑えた」演技はまさに秀逸で、

それぞれの役の内面にある「静かな雑踏」みたいなものが、

見ていて感情に訴えてくる。特に今回のムロツヨシには感嘆した。

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彼の特徴である「いい意味での余計な演技」が全くなく、

それでもムロツヨシの存在感は際立つ。

他の役者もそうだ。

各々がいかにも「闇を抱えてます」的なクサイ演出ならば

きっと胸を揺さぶられる事はなかったであろう。

どこか不器用で大雑把に見える佇まいと、

人生の大きな幸福を諦め、日々の些細な幸福を紡ぐという

スタンスに共感する。

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荻上直子の世界観は普遍的な日常生活の中にこそある。

私を含め映画を見ている人全てが経験するであろう日常的感情を

ちょっとしたスパイスに乗せた演出で、「明日への活力に変換する」

からこそ心地良いのだと思う。

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人生はそうそう大きな出来事などない。

でもそんなものがなくても、日常生活はいつだって

ドラマティックなのである。

そんな素晴らしき荻上直子の世界は今度も多くの人の

心を幸福で満たしてくれるであろう。

 

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